一戸建てを購入する前に考えておきたいこと・知っておくべきこと

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一戸建ての購入は人生の一大イベントです。資金面もさることながら、その後の人生に大きな影響を与えるからです。あとになって「もっと調べておけばよかった」とならないための情報を、整理しておくと良いでしょう。

今回は、家を買う前に考えておきたいこと、知っておきたいこと、不動産会社を選ぶときのポイント、注意点などについてまとめます。

家を買う前に考えておくべきこと・知っておくべきこととは

住宅を購入する前に考えておかなければならないのは、注文住宅と分譲戸建て住宅の違いやタイミングや予算設定、購入する土地の選定方法、購入費以外に必要となる諸費用です。これらの内容についてまとめます。

注文住宅と分譲戸建て住宅の違い

注文住宅とは間取りやデザイン、建築工法、住宅の性能、予算まで自由に選択できる住宅のことです。

時間をかけて自分のこだわりを実現したい人や外観や内装にこだわりがある人、家づくりを依頼したいハウスメーカーがすでに決まっている人などに向いています。

分譲戸建て住宅は、土地と家がセットになって販売されている住宅のことです。プランが決まっているため予算を計算しやすく、入居までの期間が短いのが特徴です。

土地を持っていない人やできるだけ早く入居したい人、住宅選びに時間をあまりかけたくない人に向いています。

購入に適したタイミング

1つ目は購入に適したタイミングです。先ほども述べましたが、一戸建て住宅の購入は人生の一大イベントであり、もっとも高額な買い物です。

国土交通省がまとめた「令和3年度住宅市場動向調査」によれば、住宅を複数取得する人は少なく、注文住宅で約79.9%、分譲建売住宅で87.0%の人が1度目の住宅購入者でした。

多くの人にとって、住宅購入が未経験の大イベントであることがわかります。次に、購入した時の世帯主の年代について解説します。先ほどと同じ調査によれば、住宅を購入した年齢は新築注文住宅では40.9歳、分譲戸建て住宅では38.4歳となっています。

厚生労働省の統計によれば、男性の平均初婚年齢は31.0歳、女性は29.5歳ですので、結婚してから10年前後で一戸建て住宅を購入する人が多いようです。結婚して数年で子どもが生まれたと仮定すると、1人目の子どもが小学生になるかならないかの時期に、住宅を購入している人が多いようです。これは、ライフプランニングの考え方からしても妥当だといえます。

子どもの通学という観点で考えると、小学校に通ってから住宅購入のために転居するよりも、住宅購入後に安定して通学できる方が、負担が少ないといえるからです。

また、安定した収入で住宅ローンを支払うという観点で考えると、30歳で購入し35年で返済できるため、30歳前後が住宅購入に適したタイミングだといえます。

購入予算の設定方法

2つ目は購入予算の設定方法です。住宅購入にはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。さきほど取り上げた「令和3年度住宅市場動向調査」によれば、土地付きの戸建て注文住宅の平均が5,112万円、分譲戸建て住宅の平均が4,250万円です。

自己資金の比率は注文住宅で23.5%、分譲住宅で20.9%となっています。つまり、必要資金の8割前後を住宅ローンに頼っていることがわかります。

それでは、住宅ローンの年間返済額はどのくらいに設定しているのでしょうか。注文住宅の場合は年間で139.4万円、月額ではおよそ11万6千円、分譲住宅の場合は年間で126万円、月額でおよそ10万5千円となっています。

月の手取りが30万円であれば、3分の1が住宅ローンの返済に充てられることになります。自分が住宅を建てる場合、最初に土地代や建物代金、諸費用などの総額を割り出します。

次に、ローンの年数と月額の支払金額を算出し、自分が支払える金額であるかどうかをしっかりと見極めましょう。支払いが困難であるならば土地や建物のグレードを下げるか、資金調達のめどが立つまで住宅購入を延期するのが無難です。

家を建てるときの土地の選び方

住宅選びは土地選びでもあります。どのような場所に家を建てるかで、その後の生活が決まってくるといっても過言ではありません。住宅選びで重要なポイントをあげてみましょう。

・気候
・地形、地盤
・通勤、通学の利便性
・商業施設までの距離
・病院などの公共施設までの距離
・治安状態
・将来の環境変化

住宅環境は気候・地形・地盤といった自然環境的側面と利便性や治安、地域住民の雰囲気といった人為的側面、将来の環境変化の3つに分けて考えられます。

まず、住もうと考えている地域が、どのような自然環境なのか知っておかなければなりません。海岸に近いのか、内陸七日なのかによって気温や降水量が大きく変わるからです。

一般的に1年の気温差が比較的小さいのが海岸地域で、内陸になるにしたがって夏と冬の気温差が大きくなり、1日の気温差も大きくなります。

海岸や河川の近くにあれば、大雨・台風の際に水害に遭う危険があります。河川の近くでも地盤が盛り上がっていたり、古くからの集落が残っていたりするような場所であればリスクが小さいですが、水が溜まりやすい低地や河川が合流する場所、崖の近くなどは要注意です。

地盤についても知っておく必要があります。海岸部の埋め立て地は、地震が起きると液状化現象により家が傾く恐れがあります。内陸でも埋め立て地は地盤が緩いため、大雨などで崩れる危険性があります。

こういった情報は、家を建てる前にしっかりと調べておかなければなりません。人為的な側面でいえば、利便性の高さが重要です。幹線道路から遠ければ通勤・通学に不便ですし、商業施設や公共施設から遠ければ、日々の生活で不都合を生じやすくなるからです。

家を建てる候補地の周辺を、くまなく散策したほうがよいでしょう。また、治安状況についても調べておかなければなりません。その場合、昼だけではなく夜も候補地周辺を訪れたほうが良いです。

昼とは別の姿が見えるようであれば、土地の購入を再検討したほうがよいかもしれません。自然環境的側面と人為的側面の両方が良かったとしても、将来の環境変化を無視して考えることはできません。

家を建てるときは利便性が低くても、道路の整備により人気の住宅地になるかもしれません。土地を購入する前に、周辺の開発計画についての情報も集めておきましょう。

住宅購入に必要な諸費用

住宅購入にはどの程度の費用が必要となるのでしょうか。主な諸費用は以下のとおりです。

・売買契約書に貼る印紙代金(印紙税)
・不動産取得税
・登録免許税
・司法書士に登記を代行してもらうときの費用
・売主に払う固定資産税清算金
・ローン手数料
・ローン保証料
・火災保険料

これらの費用を合計すると、注文住宅であれば物件価格の3〜6%、分譲戸建て住宅であれば物件価格の6〜9%程度の費用が必要となります。5,000万円の注文住宅であれば、150〜300万円ほどの諸経費がかかる計算となります。

購入金額が大きいのでわかり難いですが、150万円以上の諸経費はかなりの負担です。あとあと「足りない」とならないために、事前に価格の一部として織り込んでおきましょう。

不動産会社を選ぶときのポイント

住宅を購入するためには、情報収集が欠かせないことがわかりました。こうした情報収集をスムーズに進めるには、不動産会社の協力が欠かせません。ここからは、不動産会社を選ぶときのポイントについて整理します。

不動産会社の得意分野を知る

不動産会社にも得手不得手があります。マンションの物件に強い不動産会社もあれば、新築物件に強い不動産会社、中古物件に強い不動産会社など会社によって強みが異なります。

今回は、戸建て購入をテーマとしているので、戸建ての物件を紹介できる不動産会社を選びましょう。不動産会社で土地を入手したのち、ハウスメーカーや工務店に住宅建設を依頼するのが一般的な流れです。

ちなみに、ハウスメーカーは全国展開している企業のことで、企画された住宅の建設が得意です。その反面、カスタマイズ性に欠けるという弱点があります。細部にこだわりたい人は、工務店を選ぶのもひとつの方法でしょう。

気になる物件があったら問い合わせる

インターネット上で、不動産情報や不動産会社が掲載している不動産で気になるものがある場合、できるだけ早く問い合わせるべきです。なぜなら、不動産は「早い者勝ち」の側面があるからです。

好条件・好立地の土地は人気があるため、買い手が付きやすいものです。インターネット上に情報が出ている段階で、多くの人が目にしている可能性が高く「じっくり検討してから」では間に合わない可能性があります。

即決で購入できる金額の物ではありませんが、問い合わせだけなら無料でできます。不動産会社とのやり取りの中で、似た条件の物件を紹介してくれるかもしれません。気になる物件があれば、躊躇せず積極的に問い合わせましょう。

大手不動産会社のメリット・デメリット

大手不動産会社を選ぶメリットは、豊富な取引実績を有していることや全国展開していること、どこでも均質なサービスを受けられることなどがあげられます。オンライン上の情報も充実しているため、事前に下調べしやすいといえます。

デメリットは、社員に課せられたノルマが厳しく、顧客都合よりも会社都合を優先される可能性があることや、担当者の引継ぎ時に話がうまくつながらない可能性があることです。

大手不動産会社に依頼するときは、引継ぎがしっかりなされているか、購入者自身も注意して確認したほうがよいでしょう。

地域密着型の不動産会社のメリット・デメリット

地域密着型の地場の不動産会社のメリットは、地域情報に精通していることやエリア内の価格に詳しいこと、営業担当者の裁量が大きく柔軟な対応をしてもらえる可能性があることです。

ほかの地域から移り住む人にとって、地域情報に精通した地元不動産は頼りになる存在です。その一方、大手よりも人員が限られているため、対応が遅れる可能性があります。

作業の進行状況について、適宜、確認を入れつつ互いのコミュニケーションをはかり、相手から忘れられないようにすることも大切です。

不動産会社を選ぶときの注意点

ここまで、不動産会社を選ぶときのポイントについてまとめました。不動産会社の得意分野を知り、自分のニーズに合った業者と取引するのがベストといえます。ここからは、不動産会社の種別に関わらず、取引する際に注意すべき点についてまとめます。

おとり物件

1つ目の注意点はおとり物件についてです。おとり物件とは、実際に購入できないにもかかわらず、集客のために広告などで掲載されている物件のことです。

おとり物件は景品表示法で禁じられている手法ですので、問い合わせた際に成約済みの物件が多すぎる場合などは注意したほうがよいでしょう。

仲介手数料

仲介手数料は、不動産売買の仲介をした会社が得られる手数料のことです。仲介手数料には、物件価格に応じて手数料の上限が定められています。

・400万円以上:取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税
・200~400万円:取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税
・200万円以下:取引物件価格(税抜)×5%+消費税

ただし、定められているのは上限であるため、実際に手数料がこれよりも安いことは十分あり得ます。手数料は不動産会社によって異なりますので、複数の会社の手数料を比較するのもひとつの方法です。

社内の雰囲気

不動産会社を訪問した際の、社内の雰囲気もチェックポイントのひとつです。室内が雑然としていないか、聞こえてくる社員の会話や口調に違和感がないか、個人情報が放置されているようなことはないのか、清潔感がある室内であるのか。

こういったことは、専門知識が無くても十分にわかることです。住宅購入時に支払うお金は、人生を左右するほどの大金です。そのお金を預ける可能性がある会社ですので、訪問時の雰囲気もしっかり覚えておくべきでしょう。

担当者の能力

担当者の能力はとても重要なポイントです。顧客にとって担当者は単なる窓口であるだけではなく、物件のメリット・デメリット、顧客の要望に応えられる部分と無理な部分など、基本的な情報を提供してくれる重要な人物だからです。

誠実であるのはもちろんのこととして、高いコミュニケーション能力や不動産に関する知識、関連する法律に関する知識、建築に関する知識などの専門職としての能力もとても重要です。

なかでも、コミュニケーション能力はとても重要です。売主との交渉や契約内容の認識の違いは、後々トラブルのもとになります。コミュニケーション能力にたけた担当者であれば、そういったトラブルの発生確率を下げてくれます。

加えて、レスポンスの速さも重要です。電話やメールで問い合わせた内容に一向に返事が返ってこないようであれば、買主も売主も不安になってしまいます。両者を仲介する不動産会社の担当者であるからこそ、高いコミュニケーション能力を持っている方が良いといえます。

加入するサービスを自分で選択できること

住宅購入時にはさまざまな付加サービスを選択できます。住宅ローンの契約や各種保険、プラスアルファで設置する住宅設備などいろいろな契約を結びます。

時折、加入するサービスの選択の余地がなく、不動産会社が提示するものを契約せざるを得ないといった話を耳にしますが、本来であればサービス内容は自分で選ぶべきものです。

いかに相手が提示したサービスであっても、自分にとって不要であれば断れる不動産会社を選ぶようにしましょう。

複数社で比較検討する

最初に訪れた不動産会社の印象がよいと「ここでいいや」となってしまうかもしれませんが、できれば、複数社を訪れて比較検討することをおすすめします。

会社の雰囲気だけではなく、不動産会社ごとで強みが違うので、ほかの会社がすすめてくれる物件の方が、自分の希望に合っていたということもあり得るからです。

物件の紹介まで受けてしまうと話を断りにくくなるかもしれないので、最初は大まかな情報を集めるにとどめておいた方がよいでしょう。そのうえで、自分の要望をしっかり受け止めて物件を案内してくれる会社を選ぶとよいでしょう。

まとめ

今回は「一戸建てを購入する前に考えておきたいこと・知っておくべきこと」と題して、事前に知っておくべきことや不動産会社の選び方のポイント、注意点などについてまとめました。

住宅購入は一生に一度の大イベントで、人生でもっとも高額な買い物ですので、失敗するのは何としても避けたいところです。

後悔しない一戸建て住宅購入とするため、事前に調べられることをきっちり調べ上げたうえで、信用できる不動産会社と取引することをおすすめします。

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